Note of Pediatric Surgery

腸内細菌、R、ときどき小児外科

Int J Surg.: 胆道閉鎖症・葛西術後のステロイド投与

Postoperative steroids after Kasai portoenterostomy for biliary atresia: A systematic review.

www.ncbi.nlm.nih.gov

Aim

  • このsystematic reviewとmeta-analysisの目的は、葛西術後のステロイド投与が減黄、胆管炎、生存率に寄与しているかどうかを明らかにすることである

Methods

Results

  • 10個のsystematic reviewと8個のmetaanalysisが該当
  • ステロイド投与法はそれぞれのstudyで一貫性なし
  • 減黄率:有意差なし(1.95; 95% confidence interval [CI]: 0.91-4.11; P = 0.087)
  • 胆管炎発症率:有意差なし(0.75; 95% CI: 0.48-1.17; P = 0.202)
  • 自己肝生存:ステロイド→30 ( 56% )、非ステロイド→ 31 ( 48% )
  • 生存率はmetaanalysisのデータに適していなかった

Conclusion

  •  葛西術後のステロイド投与は減黄率、胆管炎発症率を改善させないかもしれないが、利用可能なevidenceは限られており、確実ではない
  • 今後の更なる検討を

Comment

Abstractではちょっと何とも言えない論文ですが、結果はステロイドの有効性を否定するものです。ステロイドの投与法のばらつきがどのくらいかが気になるところ。今までの報告もきちんと読んで解釈しなければいけませんな。