Note of Pediatric Surgery

腸内細菌、R、ときどき小児外科

PSI: 重症特発性便秘を伴う小児における異常な排尿パラメーター

Abnormal voiding parameters in children with severe idiopathic constipation

Pediatric Surgery International
K. L. Y. Chung, N. S. Y. Chao, C. S. W. Liu, P. M. Y. Tang, K. K. W. Liu, M. W. Y. Leung

Objective

  • 特発性便秘は異常な排尿パラメーターと関連しているということが提唱されている
  • この研究では、便秘を伴った小児における排尿パラメーターを検討する

Methods

  • 期間:2010年から
  • 対象:Roma分類3度を満たす重症の便秘の5-17歳(中央値14歳)、17例(男児12/女児5)
  •  従来の治療法で6ヵ月治療し、治療効果のない症例を抽出した
  • 直腸径を経肛門超音波で測定し、3.5cm以上を拡張とした
  • それぞれの患児に尿流量測定と膀胱超音波検査を施行し、Vmaxと排尿量、残尿量を測定
  • 異常な排尿パラメーターはVmax 12ml/sec以下、排尿量65cc以下もしくは年齢調整した膀胱容量予測値(EBC)の150%以上、残尿量20ml以上とした

Results

  • 直腸経は1.7cm-8.2cm(中央値 3cm)、8例が異常拡張(>3.5cm)
  • Vmaxは全例で正常であった(中央値 23.7ml/sec)
  • 排尿量はEBCの30-289%で、6例で異常だった(35.5%)
  • 残尿量は0-85mlで6例(35.5%)で異常だった
  • 3例(17.6%)は異常排尿量と残尿量を合わせて持っていた
  • 常排尿パラメーターの有病率は一般的には52.9%といわれている
  • 直腸径は、排尿パラメーター正常群で2.8cmで異常群で4.5cmだった
  • 直腸径は異常排尿パラメーターと関連している(p=0.015)

Conclusion

  • 排尿量、残尿量といった異常排尿パラメーターは便秘の患児によく認められる
  • 直腸径の拡張は異常排尿パラメーターと関連している