先天性横隔膜ヘルニアの重症度
解剖学的要素
超音波検査
肝挙上
- 肝挙上は予後不良因了で最も信頼できる指標の1つ
- 肝挙上がある場合には生存率が低下する
- 生存率 74% vs 生存率 45%
Kitano分類
- 胃胞の胸腔内脱出の程度をGradeO-3に分類
- 肝挙上の有無で3グループに分け重症度分類
- 肝挙上 & Kitano分類Grade 3以上 ( Group 3 ) が胎児治療の適応
Group I Liver Up(肝の胸腔内嵌入)がない群・・・・・・最も予後の良い群 Group II Liver Upがあるが、胃の陥入の程度はGrade0-2に留まる群・・・・・・予後が中等度の群 Group III Liver Upがあり、かつ胃の陥入の程度がGrade3の群・・・・・・・・・予後が最も不良な群
引用: 出生前診断された先天性横隔膜ヘルニアの予測重症度に基づいた治療指針
o/e LHR
引用: 出生前診断された先天性横隔膜ヘルニアの予測重症度に基づいた治療指針
引用: obimages.net
引用: perinatology.com
- observed / expected lung area to head circumference ratio
- 世界中で使用されている指標
- LHR
- 健側肺面積と頭囲を比較したもの
- 生存率と相関し世界中で使用されている
- LHRは妊娠期間によって増加するため、胎生週数での標準化が必要
- 重傷度
- 最重症: < 15%
- 重症: 15-25%
- 中等症: 25-35%
- 軽症: > 35%
- perinatology.comにカルキュレーターがある
LTR ( L/T比 )
引用: 出生前診断された先天性横隔膜ヘルニアの予測重症度に基づいた治療指針
- 特に日本で好んで用いられていることが多い
- 健側肺面積と胸郭内面積を比較したもの
- 個々の胎児の発育に影響されず、妊娠期間中のどの時期でもかわらない指標とされる
- LTR > 0.08 + 肝挙上で3グループに分け予後を層別化
参考
- 胎児心臓超音波検査による先天性横隔膜ヘルニアの新しい重症度指標
- Pediatric Surgery 7th edition / Arnold G Coran