Gasteroenterology: γδ-T 細胞から産生されるIL-17と胆道閉鎖症
Interleukin-17, Produced by γδ-T Cells, Contributes to Hepatic Inflammation in a Mouse Model of Biliary Atresiaand is Increased in Livers of Patients.
Background & Aims
- 胆道閉鎖症は発症メカニズムの不明な稀な小児疾患である
- 肝胆道系の炎症、胆道の破壊が起き、それに続いて肝線維化および肝機能の低下が起こる
- IL17Aは炎症や自己免疫性疾患を促進する作用が知られている
- 胆道閉鎖症のモデルマウスと肝生検検体を用いて、IL17Aとこれを産生する細胞に関して調べたMethods
- 20症例の胆道閉鎖症患者から末梢血と肝組織を得た
- コントロールとして胆道閉鎖症以外の患者の肝生検検体を用いた
- 組織はRT-PCR、in situ PCR、FACSで解析された
- マウスモデルはRRVをbalb/cAnNCrlに投与して作成した
- 感染後に発症しなかったマウスはコントロールとして用いた
- 数匹のマウスには抗IL17モノクローナル抗体を腹腔内に投与した
Results
マウスモデル * IL17a mRNAはControlと比べてRT-PCRで7倍発現量が増加していた * γδ-T細胞がIL17の供給源だった * Th17は肝臓内には同定できなかった * 肝組織中のIL17a陽性γδT細胞の増加は、IL17A、IL17F、RORC、CCR6、IL23Rの増加と創刊していた * RRV投与後にBAを発症し、腹腔内に抗IL17抗体を投与されたマウスでは、コントロールt比べて、ビリルビン値や肝組織の炎症の程度が低かった。 ヒト組織 * IL17 mRNAの肝組織における発現は4.6倍であった
Conclusion
- BAのマウスモデルの肝臓では、γδT細胞がIL17を産生し、炎症や胆管の破壊を引き起こす。
- BAの患者ではIL17の値が高値になっており、治療の対象として期待が持てる