Note of Pediatric Surgery

腸内細菌、R、ときどき小児外科

{vegan}を使った菌叢解析の階層的クラスター分析とクラスタリング

0. はじめに

菌叢解析をしているとUnifrac distanceなどを計算して、各被験者の菌叢の全体像を被験者間で比較する必要 ( Beta diversity ) があると思います。またその全体像に違いがあった時に同じようなグループをまとめて1つのグループとして扱いたいときがあると思います。そんな時に必要になる手順をまとめてみました。具体的には階層的クラスター分析と{cutree}によるクラスタリングについてまとめてみました。参考になればと思います。

基本的にはRのパッケージ{vegan}のtutorialを参考にして書いています。このtutorialはRで菌叢解析をするなら読んでおいて損はないと思います。

続きを読む

Word 2016でEndNoteのツールバーが消えた時の対応

論文を書こうと思ってWordを開いてたら、いつの間にやらEndnoteとの連携が解除されていました。実は今までも同じようなことがあって、何度も検索を繰り返しているので、備忘録代わりにメモしておきます。何か不安定ですよねーWordとEndNote。

結論から言うと、Word Version 16.XXは現段階ではEndnoteのCWYW ( Cite While You Write ) に対応していないようです。

まずは僕の環境を書いておきます。

MacBook Pro (Retina, 13-inch, Early 2015)
macOS High Sierra Version 10.13
Microsoft Word Ver 16.8
EndNote X7.7.1
続きを読む

mothur開発者によるmothurとQIIMEの比較

0. はじめに

mothurもQIIMEも16S rRNAアンプリコンシーケンシング解析 ( 俗に言う菌叢解析 ) をするために使用するアプリケーションのうち、最も有名な2大アプリケーションです。

blog.mothur.org

この記事はもともと ( よくわからず ) QIIMEを使っていた僕が、ラボの先輩が使っていたmothurに興味を持って、その違いを勉強するためにまとめたものです。mothur and QIIMEの記事を拙い知識と英語力で和訳して、一部端折ってまとめただけなので、間違いなどがあれば教えていただければと思います。ちなみにこの記事自体はThe mothur blogというブログ名からも明らかな様に、mothurの開発者が記載したもののようですので、結論ではmothurとQIIMEの違いは整容的な問題くらいだ、と言いながら、特にOTU pickingなんかのところではQIIMEをケチョンケチョンにこき下ろしているのが面白い。

これを読んでmothur勉強してみようかな?と思いました。Rの{ggplot2}で視覚化は十分にできるようになったので、今更特にQIIMEは必要ないですし、QIIME2はいろいろと面倒くさいという噂を聞きますし…。

ちなみに2017年11月段階での引用数を比べてみると

とQiimeの方が上回っているようですね。それにしてもQIIMEはnatureだったんだ、恥ずかしながら知らなかったです。

続きを読む

Atomのおすすめパッケージを一括インストールする

はじめに

研究をはじめてテキストエディタというものの存在を知り、markdownと出会いもありなくてはならない存在になったテキストエディタ

CotEditor
Sublime3
Atom
hackmd.io kobito
MarkRight

と浮気しまくって最後にAtomに戻ってきました。自分用にAtomをインストールした後の設定を記録しておきたいと思います。

続きを読む

小児鈍的脾・肝損傷: APSAガイドライン2000

0. はじめに

小児鈍的脾・肝損傷に関しては保存的治療が積極的に行われるようになっており、その割合は恐らく成人より高いのではないか?と思います。いわゆるbed rest protocolですが、どのくらいの期間、床上安静が必要なのか?ということは割と気にせず、ついついなんとなく安静にさせてしまうということも多いと思います。 ( 臨床感覚としてもあまり意味がないのでは?と感じることも多い )

今回はアメリカ小児外科学会 ( APSA ) が2000年に出したガイドラインに関する論文を読んでみたのでいくつか書いてみました。

f:id:Razumall:20171012132823p:plain

続きを読む

Rで全角英数記号を半角にするのに{stringi}が役に立った話

はじめに ( 愚痴 )

仕事がらあまりデータ解析をしない人からExcelファイルをもらうことが多く、自分が扱いやすいデータにするための処理が実は解析の中で一番大変だったりします。もちろんExcelの生データをExcelを使って処理してしまえばそんなに大変ではないのですが、インフォマのはしくれとして御法度としています。解析のreoproducibilityというのは昨今の大きなテーマではありますが、後から見てどこをどう変更したのかが可視化できないデータの処理の仕方は、再現性を保証できませんし、何より後で自分が困ります。

なので、Rでスクリプトを書いてExcelを処理するのですが、その中の1つの大きな障壁が " 表記の揺れ " だと思います。半角と全角が混在する、大文字と小文字の使い方がバラバラなどなど。例えば、下でも書きますが AST(GOT )みたいな記載が実際あるんですよ、うちの電子カルテから血液検査の結果を引っ張ってくるとそうなるんです。

そういうデータを作る人って本当に美的感覚がどうにかしてる ( 電子カルテだからプログラマーが関与してるはずなんだが ) 。

前置きが長くなりましたが、今回は全角と半角が混在したデータを半角のみに変換する方法をまとめてみました。久保先生のサイトでも話題になっていますが、割とめんどうくさいようですね。結論からいうと@yutannihilationさんから教えていただいた、stringi::stri_trans_nfkc()がベストだと思います。

KuboLog 2014-10-15

続きを読む

ジョージア旅情報: ワインの郷・カヘティ地方の情報

ジョージアワインを堪能すべくカヘティ地方へワイナリーを訪れる際の情報をまとめておきます。日本語の情報はあまりなかったので、お役に立てるかと思います ( 2017年9月の情報です ) 。ちなみにカヘティ地方のワイナリーの素晴らしさについては下記の記事を参照してください。

pediatricsurgery.hatenadiary.jp

続きを読む

ジョージア旅情報: ジョージアのワイナリーを巡る

ジョージアのワイナリーのワイン。めちゃくちゃ美味しかったので、ジョージアを訪れた際はなにがなんでも時間を作って行ってほしいです。

ジョージアがワイン発祥の地だということは有名だと思います。安宿でもワインが無料で振る舞われたりと、ワインが身近にあるのだということは知られていると思いますが、ワイナリーに関する情報が意外と少なくちょっと苦労しました。自分の経験を踏まえて情報まとめましたのでお役に立てればと思います。

1つはトビリシ市内にあるワイナリーの販売店。あと2つはジョージアのワインの名産地でもあるカヘティ ( Kaheti ) 地方のクヴァラリ ( Kvarali ) というワイナリー。おすすめです。ちなみにいずれもTripAdvisorで高評価だったところを回っただけですが…。

カヘティ地方へのアクセス・宿・レストランの情報はこちらの記事を参照してください

pediatricsurgery.hatenadiary.jp

続きを読む

ジョージア旅情報: トビリシからメスティアまでのルートのまとめ

ジョージアの首都のトビリシからトレッキングで有名なスヴァネティ地方の玄関口のメスティアに行くには3通りあるようです。

  1. バスでトビリシ→メスティア
  2. 夜行列車でトビリシ→ズグディディ、バスでズグディディ→メスティア
  3. 空路

それぞれに特徴があるのでまとめてみました。ちなみにスヴァネティ地方はジョージアのハイライトとしても知られており、行かないで素通りするなんて本当にもったいないです。

続きを読む